エアコン

空調(空気調和)設備の一種で、エアコンディショナーの略。

 エアコンは室内の空気の温度や湿度を調節する機械だが、住宅用のエアコンはヒートポンプによって熱交換させて、温熱環境をつくるものが多い。
 
 下の写真のような室内機と屋外機を冷媒管によってむすび、室内の空気調和を図っている。冷房として使うと、空気中から余分な水が絞り出されるので、屋外へ排水するためのドレイン(ドレン)②パイプが必要となる。

エアサイクル・システム

エアサイクルシステムとは、壁の中や小屋裏、床下に空気を循環させ、温度調節するように設計されたシステムのこと。
 そのシステムを取り入れた住宅のことを、エアサイクルシステム住宅という。

 パッシブソーラーの考え方から生まれたシステムで、人工的な熱源をできるだけ使わずに、夏は床下の冷たい空気を室内に上げ、冬は小屋裏の暖かい空気を降ろして室内を暖めようとするシステム。空気の循環に動力を使うもの、蓄熱体を備えたものから、ただ空気を流すものまで、さまざまなエアサイクルシステムが玉石混淆である。

エアートラップ

臭気の漏れ出るのを防ぐ空間的な曲がり。

 トイレの臭気が廊下などに広がっていくのを防ぐための設計上の工夫。トイレへの通路を字型にすることによって、空気だまりをつくって臭気の漏れ出るのをふせぐもの。

 ロビーなどを持つ大規模な建築で使用され、エアートラップがあることは設計上の考慮がなされているといえる。

衛生設備(機器)(えいせいせつび(きき))

手洗器便器浴槽など、厨房以外の水回りを衛生設備といい、サニタリーということもある。

 給排水・衛生設備といって、給水給湯排水工事をまとめて言うことが多いが、電気以外の設備は同じ設備業者が施工するので、一括りにされることが多い。

 しかし、衛生設備といったときには、排泄物をあつかう設備を意味することが多く、衛生機器とは便器などの排泄用の道具をさすことが多い。

 都市ガスプロパンガス空調(空気調和)は、別の業者が施工するので、衛生設備には含まない。

エキスパンション・ジョイント

膨張・収縮に備えて設けた緩衝のための接合部、もしくは接合部に設置する部材のこと。

 コンクリートや鉄は、温度の上下によって膨張や収縮するが、全体が 同じように伸縮するわけではない。大規模な建築物や擁壁などは、伸縮に追従で きない部分が生じ、それがヒビとなって表れることがある。また長い建築物では、左右で異なった力がかかり、歪みが入る ことがある。これを防止するために、初めから構造的に分割す ることによって、力を分散する。こうした接合部をエキスパンション・ジョイントと呼ぶ。エキスパンと呼ぶことが多い。

 構造的に分断した上に、金属製の部材をかぶせて、雨漏りなどがないようにしている。また、擁壁ではゴム製のジョイント部を設ける。
 エキスパンション・ジョイントを設けると、その部分で構造的に分割されているが、意匠的には連続しているものとなる。

エキスパンドメタル

平らな鋼板に、凸凹の刃型を用いて千鳥配列の切れ目を入れ、押し延ばしながら網目を形成して製造された網状の鋼材である。

 フェンスや簡単な間仕切り、階段段板などに使用される。用途により、X.G.(グレーティング)、X.S.(スタンダード)、X.F.(フラット)がある。また、材料もステンレス、アルミ、チタンなどがある。
 メタルラスと形は似ているが、こちらのほうが頑丈である。

液状化現象(えきじょうかげんしょう)

地震のときに地下水位の高い含水状態の質土が、地震の震動により固体から液体の性質を示すこと。

 上部の舗装や構造物などが揚圧力を受け破壊、沈み込みを起こすものである。「流砂」とも呼ばれていた。液状化がおきると建築構造物が埋もれたり、倒れたり、傾いたり、地中の比重の軽い構造物(下水管等)が浮き上がったりする。
 たんに液状化ともいう。

エクステリア

外部に面した壁面や庭・門扉廻りなどを総称して、エクステリアと呼ぶ。

 外構工事と呼ばれることが 多く、門扉・庭園灯・駐車場などがデザインの対象になる。ガーデニングが庭や植栽に重点が置かれるのに対して、エクステリアは人工的な構造物や電気や給排水の設備を含んだ、敷地の全体を指すことが多い。そのため、ガーデニングが植木屋の工事範囲なのに対して、エクステリアは建築の工事範囲となることが多い。
 エクステリアの反対は、インテリアでインテリア・デザイナーとかインテリア・コーディネーターという専門職がいるが、エクステリア・デザイナーという専門職は聞いたことがない。

SRC造(えすあーるしーぞう)

鉄骨鉄筋コンクリート造(てっきんてっこつこんくりーとぞう)

建築の構造の一種で、 S(鉄骨造) とRC(鉄筋コンクリート造)を組み合わせたもので、 鉄骨鉄筋コンクリート構造とよばれ大規模な建築に用いられる。
 Steel Reinforced Concrete の頭文字をとったもので、鉄骨で柱や梁等の骨組を組み、その 周りに鉄筋を配筋してコンクリートを打ち込む構造である。
 SRC造では壁式(構造)はなく、ラーメン(構造)となる。

参考=木造軸組工法鉄筋コンクリート造

絵図板(えずいた)

土台などを墨付けるために、大工が使う板に描かれた平面図のこと。

 3尺(=909ミリ)の正方形グリッドで、X方向には<いろは>がかかれ、Y方向には数字が書かれている。柱(割り)の位置を、その交点で<ろ-五>などと表す。なお、グリッドの中間に位置する場合は、又を記し、<ろ又五>などと記す。
 絵図板のシステムを建築職人が共有しているので、大工以外の職人も上棟に参加できる。

同義語=手板番付板、参考=番頭

SN釘(えすえぬくぎ)

シージングボード①用の

 シージングボードは、細かい繊維質を圧着させて製造されているため、通常の木板に比べると釘が抜けやすい。そのため、シージングボード用のSN釘には胴部に「バーブ」と呼ばれる凹が付いている。

 面に打つ場合は、打ちつける木材厚さの2.5倍の長さ、木口に打つ場合は、打ちつける木材厚さの3.5倍の長さのものを使う。

 SN25、SN32、SN40、SN45、SN50、SN55、SN65 があり、25ミリ~65ミリの長さのものがある。

S瓦(えすかわら)

洋風の一種で、 断面がS字状をしているので、S瓦とかS形瓦とよばれる。
 瓦同士の重なり代の調節幅が大きいので、瓦割が比較的楽にできる。

エスキース

フランス語の Esquisse からきた言葉で、フランス語ではスケッチのことであるが、我が国の建築設計では基本設計のもととなるアイディアを練る作業をいう。

 敷地の模型などを作りながら、建築主からの与条件を実現するため、基本的な形を作る作業。コンセプト・ワークともいう。
 設計にあっては、エスキースに最も時間が掛けられ、エスキースを行った者が、設計者として扱われる。しかし、最近では共同でエスキースを行う例もある。

S造(えすぞう)鉄骨造(てっこつぞう)

鉄骨を主な構造体とする建築物のこと。

 鉄骨造は、使う鉄骨の肉の厚さから、軽量鉄骨造と重量鉄骨造がある。構造計算の流れが躯体に正確に反映されるため、構造設計者は鉄骨造を好む傾向がある。

 軽量鉄骨造は2~3階の小規模な建築に使われ、重量鉄骨造は大規模なビルなどに使われる。筋違をつかってピン接合とする場合と、筋違を使わないで各接点を剛接合としたものがある。
 
 鉄骨造の建物を耐火構造にするには、耐火被覆が必要となる。鉄筋コンクリート造に比べると、建物の重さが軽いことが長所であるが、建物が揺れやすい。そのため、住宅系建物より、商業系の建物に向いている。

 鉄骨造の建物は、部材の接合部を溶接に頼っているために、溶接職人の技量がとわれる。また、外壁にはALCが使われることが多い。

参考=根巻き②シート防水鉄骨鉄筋コンクリート造

蝦夷松(えぞまつ)

松科の常緑針葉樹、直径1メートルにも達する巨木になる。

 樹皮にはうろこ状の模様ができ、木肌は淡黄色で木理もよく通っており、辺材芯(心)材の境は不明確である。建築材や家具材としても使用される。

 北海道に自生しているので、エゾと略して呼ばれることが多い。シベリアから輸入される同種の木材もある。

参考=赤松唐松

枝(えだ)

樹木の幹から分かれて葉をつけている部分。

 樹木は地面から幹がのび、幹から分かれた茎に葉をつけている。枝につけた葉が光合成をおこなって樹木の命を支えている。

 枝が幹から分岐する部分は、となっており、枝を支える基礎である。幼木のうちに枝打ちすると、そのあとを樹皮がくるんで、外見上は枝も節も見えなくなる。

 樹皮と埋まった節のあいだを製材することによって、無地(=無節)の材木が生産される。

枝打ち(えだうち)

枝打ちとはなどの針葉樹にたいしてなされ、無の良質材の生産を主目的として、枯れ枝やある高さまでの生き枝を、その付け根付近から除去する作業をいう。林業における保育作業の一つ。

 樹木の枝の部分は、製材すると節として現れるが、この節の部分が生じないよう、生じたとしても抜け節にならないように、あらかじめ下層の枝を切り落とし、製材にした際の商品価値を高める作業のこと。
 人工林では重要視される作業である。

エッグチェアー

デンマークの建築家アルネ・ヤコブセンにより、1958年にラディソン・ホテルのために作られた椅子のこと。

 一度見たら忘れない独特の形から、チェアーなどとともに椅子の古典となっている。
 シリーズで作られており、似た形をしたものにアントチェア、スワンチェアなどがある。

H(型)鋼(えっち(かた)こう)

重量鉄骨の一種で、断面がH 型をしているので、H鋼とかH型鋼とよばれる。

 剛接合であるラーメン構造をとることが多く、 断面効率にすぐれ安価なので、梁(間)として大規模なビル建築に使用される。
 また、山留めにも使われ、仮設材として腹起こし切梁にも使用される汎用鋼材である。

猿面(さるめん・えてめん)猿頬面(さるぼうめん)

通常の面は45°にとるが、45度より急な角度で、しかも両側に下図の面をとった場合に、猿面と呼ぶ。現場ではエテ公という場合もある。

 竿縁天井の竿縁の面に使うことが多かった。棹縁同士が交叉することはないが、格天井の場合には格縁が交叉するので、猿面をとると交叉させる細工が難しくなる。

 長押など水平に使う材料の片側にとっただけの場合は、登り面という。

N釘(えぬくぎ)釘(くぎ)

2つの部材を接合するための、頭が平らで反対側が尖っている細長い金属、玄翁などで叩いて木材などに打ち込んでつかう。

 明治以前には、鋼製の和釘が使われていたが、現在では鉄製の丸釘になり、しかも釘打ち機で打つことが多くなった。

 和釘は先へいくに従って細くなっているので、玄翁で叩いて打ち込むことはできない。和釘を打ち込むには、まず道穴を掘って釘をおさめ、最後のわずかな長さだけを叩いて打ち込む。

 丸釘でも短いものは玄翁で打ちきれるが、4寸(120ミリ)以上の長いものは道穴をつけてから、打ち込まないと曲がってしまう。
 
 木造住宅では、構造部材の接合をのぞき、釘がもっとも多用される接合方法であったが、最近では捻子(ネジ)が普及しつつある。通常、施工床面積1㎡あたり、0.45~0.65Kgの釘を使う。

 通常の鉄釘はN釘と呼ばれ、長さをくわえてN25とか、N50、N75と記される。

参考=CN釘GN釘ZN釘SN釘竹釘木釘ねじ釘逆目釘

N値(えぬち)

ボーリングなどの地質調査によって、地盤を調べたときに地盤の硬さを示す数値。

 63.5kgの鉄塊(おもり)を、75cmの高さから自由落下させて試験体を打ち、試験体を土中に30cm貫入させるのに要する打撃回数をN値という。

 ふつうの表土のN値は1~2程度で、地盤としては不適切である。N値の数値が、大きくなるほど地盤は硬くなる。

 土質にもよるが、N値がおおむね5以上であれば、木構造住宅の地盤としては充分であろう。一般に深いほどN値は大きくなる。

 スウェーデン式サウンディング試験では、試験結果をN値に換算して判断している。

海老束(えびづか)雛束(ひなづか)

床の間の脇にもうける違い棚は、名前のとおり2段になっているが、上下の段をつなぐ短い束を海老束、もしくは雛束という。
 上の段の端には筆返しという飾りが付き、下の段とを海老束が結ぶが、飾り的な要素が強い。そのため、下の写真のように中膨らみの束にすることもある。

FRP防(えふあーるぴーぼうすい)

Fiber Reinforced Plasticsの略で、繊維で強化されたプラスチックのことで、防水に使う。

 建築ではもっぱらベランダや浴室など、狭い部分の防水に 使われる。FRPのままでも仕上げになり、露出仕様で防水層上の通常の歩行が可能であるが、多くはこの上にタイルを貼ったりする。

 繊維が入っているため丈夫ではあるが、下地をしっかり作らないと、下地の継ぎ目に亀裂が入りやすい。最近では、ウレタン/FRP複合防水工法が実績を伸ばしており、駐車場防水など、ウレタンの柔軟性とFRPの強靭さという、両者の特長を生かした用途に用いられ始めている。

類語:塗膜防水シート防水アスファルト防水

FL(えふえる)

Floor Line もしくは Floor Levelの略で、床面のこと。

 矩計図などに描かれることが多く、ふつうは仕上げの床上面をさす。断面図など躯体関係の図面では、構造上の床スラブ(=SL)の上面をさすこともある。

 FLはGLとちがって各階にあるので、FLは何カ所にもでてくる。SLはコンクリート面なので精度が粗いが、FLは仕上げ面なので高い精度が要求される。

 造作材コンセントは、原則として床面を基準にして取りつけられるので、FL800などのようにFLからの距離で、取りつける高さが表現される。

FD(付き)(えふでぃー(つき))

FDとはFire Damperの略で、FD付きとは防火ダンパーが付いていること。

 火災時に炎が入ってこないように、パイプなどに遮断器が仕込まれているものを、FD付きという。防火ダンパーの形式には、下の写真のようなバタフライ型や上下に動くギロチン型など、何種類かある。

 FD付きのパイプは、延焼の恐れがある部分などで、外部に面した小さな開口部に設置する防火設備である。建築確認申請の図面には<FD付き>と記入する。
 
 下の写真のように、円筒内部の羽が通常は横になって排気の障害とはならないが、火災時には縦になって火炎の浸入を防ぐ。

絵振板(えぶりいた)

1階の屋根が、壁からでっぱってしまったときに使う納まり。下の写真中央の飛びだした部材が、絵振板である。

 1階と2階の間取りの関係で、どうしても絵振板を使わないと納まらないときがあるが、できれば使いたくない納まりである。
 絵振板を使わないときには、右に流れる屋根と反対側にも短い飾り屋根をつくって納める。この屋根を招木という。

エフロレッセンス(白華(はっか))

レンガや石などを貼ったとき、モルタルの凝縮にともなって発生する白い液体。

 団子張りで張ると、白華をおこしやすい。鼻垂れ、エフロレッセンスともいう。

 モルタルに水がかかると、水が石灰分と反応して白くなる現象である。さまざまな複合要因で発生するために、原因を特定することは難しい。

 コンクリートも白華することがあるが、コンクリートの強度には問題ない。クエン酸系の洗浄剤で落とすことができる。

エプロン

ポリやステンレスバスの洗い場に面した垂直部分のこと。

 下の図は一方エプロンである。矩手にもエプロンが付けば、二方エプロンと呼ばれる。しかし、ここをタイル張りで仕上げると、立ち上がりと呼び、エプロンとは言わない。

エポキシ樹脂(えぽきしじゅし)

エポキシ樹脂は、反応性のエポキシ基を持つ熱硬化型の合成樹脂で、主剤・硬化剤の2液性の接着剤として使われる。
 金属やガラスなどを接着すると、強固に接着でき、絶縁性や耐熱性もある。

エマルジョン塗料(えまるじょんとりょう)

合成樹脂エマルジョン・ペイントのこと。アクリル樹脂が入ったものを使うことが多く、AEPと略記される。

 エマルジョンとは分散系溶液のことで乳液状のものをいい、アクリル樹脂を用いて製造された、アクリル樹脂入りの塗料がおおい。
 水で希釈でき、塗布後は水の発散によって固化し、表面にはほとんど光沢のない被膜を作る。艶有りもある。
 無機質系下地の壁、天井に対して、最も多く使用されている。現在室内に塗られるのは、ほとんどエマルジョン塗料になっている。
 水に溶けない合成樹脂を極小の微粒子として、水中に分散させた合成樹脂エマルジョンに、顔料や添加剤を加え配合したものが、合成樹脂エマルジョンペイントである。1種は主に外部用、2種は内部用として使用される。

 水溶性のため、水でうすめることができ、溶剤系より安価である。不燃性で、不快臭や毒性がない。また、塗りやすく、刷毛、ローラーなどによって簡単に使用できる。しかしペンキなど溶剤系の塗料に比べると、接着性が弱く耐水・対候性に劣る。

MB(えむびー)

Meter Box の頭文字をとったもので、平面図につかわれる略号である。
 ガスや電気などのメーター類をまとめて、鋼製の箱に収めたときなどに用いられる。またコンクリートの凹みになっただけでも、そこにメーター類が収容されるとMBと表記される。前面に扉を設けることが多い。

襟輪(えりわ)

などに長押廻り縁といった水平部材を取りつけるときの納まりで、下の図のように逆ハの字型に切り欠く仕口である。犬面(いぬづら)に欠くとも言う。

 柱を全部欠き取ってしまうと、柱の断面欠損が大きくなってしまうので、柱を全部欠き取らずに5分(15ミリ)くらいに止めるようにする。
 なお、にて回り縁などを固定するのを定法とする。

LED照明(えるいーでぃーしょうめい)

Light Emitting Diode の頭文字で、電圧を加えると発光ダイオードのこと。LEDをつかった照明のこともいう。

 白熱灯や蛍光灯に比べると、長寿命であり、低電力消費である。また、蛍光灯のように点灯にグロー(ランプ)が必要ということもない。

 従来の電球と同じ口金①の電球形LEDが普及してきた。 まだ電気を光へ変える効率が悪いが、今後は改良が進むだろう。また、価格も値下がりしていくだろう。

L型(えるがた)

道路の両側に設置されるL型断面をしたコンクリート製品のこと。

 道路は中央を凸型にした太鼓状の断面をしているので、雨水が敷地内に流れ込まないように、道路の両端に配置される部材である。道路内に設置されるため、自治体の工事区分である。
 L型の敷地側端部が官民境界である。車が乗り入れるため、5センチに切り下げた部分もある。

エルボ

エルボとは肘の意味から、L字状に曲がった物をいう。

 パイプ類のL型継ぎ手のことを言うことが多く、90°のものや45°のものなどがある。直角のものは単にエルボと言い、45°の曲がりは、45°エルボという。

同義語=曲がり、参考=チーズ

エレベーション

高さや上昇を意味する Elevation のことで、建築では立面図のことをいう。

 建物を水平から平行に見た図面で、着彩することもある。エレベと省略して呼ぶことが多い。設計者の好む言葉だが、現場では立面図のほうが通じやすい。
 エレベと略してもエレベーターのことではない。

類語=プラン(ニング)

塩害(えんがい)

塩分により建物などに被害・損害がでること。

 塩分を含んだ風により、電気設備デッキプレートなどの鉄部、また鉄筋コンクリートなどが損害を受けることを、塩害という。
 鉄筋コンクリートにあっては、コンクリートに生じたクラックから塩分が侵入し、内部の鉄筋を錆びさせてコンクリートの剥落へと至る。

 下の写真のように、剥き出しの鉄部は塩害を受けやすいので、塗装をまめに繰り返すなどの対策が必要である。また、建築にあっては、建築にあっては、錆止め(塗装)を施したり、錆びにくいステンレスを使うなどの対策が必要である。

縁側(えんがわ)

日本の住宅にみる通路で、建物の外周部に張り出して設けられた、板敷き状の場所である。

 多くは南側に設けられ、内部でもなければ外部でもないという、曖昧な空 間である。雨戸より内側の雨はかからない部分で、同じ目的 でも雨戸より外だと濡れ縁と呼ばれることが 多い。庭など外部から直接屋内に上がる用途ももつ。床板は長手方向に張らずに、木口が外部に向くように張るのを定法とする。

 最近の洋風建築では、ベランダとかポーチといった名前で呼ばれることもある。

参考=靴脱ぎ石入側

鉛管(えんかん)

鉛でできた給排水・衛生設備用の管材で、腐食しににくく曲げるのが容易なため、多くは器具やメーターなどとの接合部などに使われた。しかし、漏水の原因になりやすく、最近では塩化ビニール管やポリエチレン管など替わっている。
 鉛管の交換には、各自治体で補助金が出たりする。

縁桁(えんげた)

入側などの屋根をささえる長いで、その上には化粧垂木がのって、軒天井を形作る。
 角材を使うこともあるが、10メートルを超える丸太材が使われることも多い。

縁甲板(えんこういた)

本実加工された巾10センチ程度の板で、床や壁に張る長尺(2間=3.6メートル)の板材のこと。

 などの針葉樹の製品を縁甲板とよぶ。厚さは12ミリ(4分)もしくは15ミリ(5分)が多い。広葉樹からは長尺物が採れず、1メートル内外の短物となり乱尺板と呼ぶ。

 ふつうは無垢板で本実加工された幅の狭い板材を縁甲板とよび、合板に貼ったものや幅広物はフローリングと呼ぶことがおおい。

延焼の恐れ(えんしょうのおそれ)

木造住宅にとって、何よりも火災が大きな弱点で、近隣からのもらい火が恐ろしい。そこで建築基準法は、<延焼の恐れのある部分>を特定し、その部分の防火性能をとくに高く規定している。

 1階では、隣地境界線(道路中心線)からメートル以内
 2階では、       〃               〃

を<延焼の恐れのある部分>として、外壁であれ ば防火構造を、開口 部には乙種防火戸の設置を要求している。そのため建築確認につかう配置図には、点線で延焼の恐れのある部分を表現することが多い。

エンジニアリングウッド

木材の加工工場において、工業的な手法を用いて製造された工業製品で、木質系材料の事を総称してよぶ。

 MDFTJ I ジョイストなど、接着剤を使用して一定の規格になっているものが多い。
 しかし、ベニヤ板や構造用合板など昔からある建材は、同じように接着剤を使用して作られていても、エンジニアリング・ウッドとは呼ばない。

縁石(えんせき)

高さや用途の違う地面を区切るための石で、多くはコンクリート製の練り物がつわれるが、御影石などが使われることもある。おおむね10センチ程度の高さである。

 車などが歩道をまたいで敷地へと乗り入れるところは、切り下げをして低い縁石をつかうことが多い。

参考=L型

鉛丹(えんたん)

鉛丹は光明丹とも呼ばれ、古くから錆止め塗料として使用されてきた。JIS1種、2種に規定されており、鉛丹の含有量は70~80%とされる。

 錆止めとしては、長期にわたり耐久性があり、最も信頼性が高いが、乾きが遅く施工性が悪いので最近では使用されなくなっている。

円筒錠(えんとうじょう)

室内側の握り玉にプッシュ式のボタンのある錠前。

  ラッチのなかに施錠のシステムを組み込んだ錠前で、室内側は握り玉の中心に押しボタンがあり、内側のボタンを押して扉をしめると施錠できる。

 室外側の鍵穴に鍵を挿して回すか、内側の握り玉を回すと解錠できる。強い衝撃を与えると、ラッチが外れて扉が開きやすいので、玄関扉などには使えない。

 シリンダー錠本締り錠と異なって、デッドボルトがないので小型で安価な錠前である。

参考=空錠

煙突(効果)(えんとつ・こうか)

物を燃やしたときにでる有害な気体を、屋外に排出するための長い筒状の工作物を煙突という。

 温度差による上昇気流の原理で、排気を上方にみちびき、大気中に排出させるもの。煙突の高さが高いほど、誘引力が強く排出効果が高い。

 上記の原理を建築に応用し、建物の上部と下部に開口部をもうけ て、室内の上方への通風をはかることがある。温度差を利用するパッシブな環境計画の典型例で、地表面と屋根面での温度差が大きいことから、毎時数回の換気回数が期待できるだろう。これを煙突効果と呼んでいる。

 逆に吹抜け階段・ダスト・シュートが、煙突の役割を果たしてしまい、1階の部屋が寒く、2階の部屋が暑くなることもある。吹抜けなどの計画には注意が必要である。

塩ビ管(えんびかん)

硬質塩化ビニールパイプの略で、VP(肉厚管)とVU(肉薄管)がある。

 給排水・衛生設備工事にもちいる管材で、軽く腐食せず電気を通さない。糊付けで接合できるので、広く使われている。

 4メートルを定尺とし、下記のサイズ(呼び径)がある。
VP-φ13,16,20,25,30,40,50,65,75,
   100,125,150
VU-φ40,50,65,75,100,125,150

 それぞれチーズエルボなどといった役(曲)物がある。

 塩ビ管を夏の炎天下に平置きすると、肉厚内の温度差で反ってしまう。そのとき、バンドで束ねておくと、結束バンドが食い込んで凹型に凹みができてしまうことがあるので、日影に保管するようにしたい。 

参考=塩ビライニング鋼管架橋ポリエチレン管

塩ビ(化粧)合板(えんびけしょうごうばん)

塩化ビール化粧合板(えんかびにーるけしょうごうばん)

合板パーティクル ボードなどに、塩ビシートを貼り付けたもの。

 耐候性、耐水(性)に優れた化粧(材)で、無地、木目柄をはじめ、抽象柄や石目柄まである。

 家具建具として使われる。

塩ビシート(えんびしーと)

塩化ビニールの長尺シートのこと。正式にはポリ塩化ビニールという。

① 室内の床に貼る。下地が木でもコンクリートでも貼れ、防水性が良いことから、脱衣室やトイレの床など水回りの定番として使われる。

 仕上表には、CFと書かれることが多く、もっとも安価な仕上げ材である。クロスを施工する内装屋が施工する。
 現場ではCFシートと呼ばれることが多い。

② 防水に使われる長尺シートで、室内に貼られるものは柄物が多いが、防水に使われるものは無地物が多い。シートの重ね部分は薬剤で溶着する。

塩ビ波板(えんびなみいた)

塩ビは塩化ビニル樹脂の略称で、加工された板状のもの。

 塩ビの波板は、トタン板と良く似た使われかたをするが、透明なため採光が必要な部分に使われることが多い。トタンに比べると、耐候性が低いので経年劣化する。アクリル樹脂の3分の1以下と、安価である。

 耐水性・耐酸性・耐アルカリ性・耐溶剤性を持つ。難燃性であり、電気絶縁性である。
山の高さ9ミリ、幅655、長さは1820(6尺)~3030(10尺)

塩ビライニング鋼管(えんびらいにんぐこうかん)

塩ビライニング鋼管は、鋼管の内面に腐食を防ぐために、硬質塩ビ管をライニングしたパイプのこと。

 腐食に弱い鋼管と、衝撃に弱い塩ビ(VP)パイプの弱点を互いに補強したもの。
 給水用の塩ビライニング鋼管は、ねじ切り加工によって接続するが、ねじ切り部分の塩ビがはがれて、この部分が腐食する。
 排水用の塩ビライニング鋼管は、ねじ切り加工ができずに、糊付け接合である。

エンボス(加工)

文字や絵柄などを浮き彫りにすることをエンボス加工という。

 塩ビシートなどに、ロール状のものを押しつけて、凸凹加工をするが、印刷によってもエンボス加工ができる。アルミなど金属の表面に、エンボス加工をしているものもある。
 ステンレスヘアーラインなどと同じように、表面の凹凸を目立たせなくする逃げの一種である。

煙抜き(えんぬき)欄間(らんま)

排気を目的とした、室内換気のための欄間をいう。

 鴨居上に設けられる欄間を、煙抜き欄間といいい、矢切に設けられる飾り付きの隙間を、煙抜き(けむりぬき)ともいう。
 下の写真は障子が建て込まれているので、純粋な煙抜き欄間ではないかも知れない。最近では室内で裸火を使うことがなくなったので、煙抜きの必要性はなくなって、意匠上のものになっている。

閻魔様(えんまさま)

和釘用の釘抜きを、俗に<閻魔様>といった。

 和釘は頭の突起がないものもあるので、写真のような釘抜きでつまんで、手前か向こうに倒すことによって、梃子の原理が働き釘が抜けた。
 和釘は頭の引っかかりがないので、鍛冶屋バールは使えない。

縁を切る

二つの部材や建物同士が、互いに影響を与え会わないような細工をすること。

 たとえば、 幅広板の伸縮が隣の板に及ばないように、釘打ちではなく押縁で押さえたり、 建物の振動が伝わらないようにエキスパンション・ジョイントをもうけること。
 意匠的に縁を切る場合と、構造的にだけ縁を切って、意匠状は一体に見せることもある。