ウィルトンカーペット

18世紀半ばに、イギリスのウィルトン地方で作り始められた織物のカーペット

 縦横の糸を交錯させ、それにパイル糸をからみ合わせて織り込まれているために、パイル密度が細かく耐久性に優れている。5色程度の色使いができ、大柄から小柄まで自由な柄が表現できるが、やや高価である。
 ウィルトン・カーペットは、部屋全体に敷きつめるテフテット・カーペットと違って、家具のように部分的に置き敷きにする。

参考=アキスミンスター・カーペット

植木(うえき)

敷地内に植える樹木のこと。

 戸建て住宅に限らず、共同住宅でもアプローチからにかけて樹木を植えるが、こうした樹木を植木という。植木を売買する植木の市場が各地にある。下の写真は植木市場のもので、白い値札がついている。
 垣根を植木で作る場合もあり、住宅用の樹木を扱う職人を植木屋という。

 植木のうえられた部分を緑化ともいい、ある条件の建物では敷地を緑化するよう、建築確認申請のときに求められる。

参考=枯れ木保証

ウエスタン蝶番(ちょうばん)自由蝶番(じゆうちょうばん)

固定されていないことを自由と言い、開き戸を吊るための蝶番で、扉が内、外どちらにでも開けることが出来るようになったものを自由蝶番という。

 通常の蝶番にはバネは入っておらず、人間が開けたり閉めたりする。ウエスタン蝶番と呼ばれるものは、建具が常に閉じた状態を保つように、円筒の中にバネが内臓されている。
 レストランにおける厨房から配膳室への扉などに使用される。

ウェブ

 H(型)鋼のフランジをつなぐ部分

 鉄骨造につかう鋼材のうち、H型の断面をしたものの横の部分。断面性能を上げるために、ウェブはフランジより肉厚が薄く、かつ長いのが普通である。

ウォークインクローゼット

床が他の部屋と同じ高さの納戸の洋風な表現。

 押入などと違い歩いて入れることから、寝室に接続した小さな納戸などを、こう呼ぶことが多い。寝室に附属しているので、極私的な物入れであり、衣類や寝具などを収納する場所となる。
 使い安さや収納量では壁面収納のほうが良いが、寝室のプライバシーが保たれることから、現在の流行である。

ウォシュレット

ウォシュレットとはTOTOが販売する、温水洗浄便座の登録商標及び商品名である。

 1980年6月に発売以来、2005年6月には累計販売台数が2000万台を突破した。温水洗浄便座では高いシェアを誇り、INAX(同社の名称はシャワートイレ)や他社製の同種類のものも含め、「ウォシュレット」と呼ばれるほど定着しているが、ウォシュレットの名称はTOTOの登録商標(日本第1665963号)である。フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 水洗トイレは便器を水で洗うものだが、ウォシュレットは用便後の人体を洗うものである。

ウォータージェット

強力に加圧された水を、細い穴から射出すること。

 ウィキペディアによれば、300MPa程に加圧された水を0.1ミリ~1ミリほどの穴を通して得られえる水流で、鉄筋コンクリート鉄筋ガラスなど硬い物の切断に用いられる。

 下の写真は間知ブロック積みの擁壁を切断している場面である。

ウォーターハンマー

水道管などの水流を急に締め切ったときに、水流の慣性で管内に衝撃・振動水圧が発生し、音がする現象である。

 ウォーターハンマーと言うように、このときにカンとかドンといった音がすることが多い。配管に衝撃を与えるので好ましくない。下の写真のような逆止弁という逆流防止器具を付ければ、ウォーターハンマー現象はとまる。

ウォーターベッド

ベッドマットの中に、スプリングの代わりに水を入れたベッドのこと。

 水の浮力で身体を支えるため、人の体を柔らかく保持し続けることができる。また、ヒーターによって水温を一定に保つことから、四季をとおして快適な睡眠が可能になる。シングル・ベッドでも500リットル程度の水が入っているので、きわめて重い。
 水を入れたバックの外側に、漏水防止になる囲いがあるので、部屋に水が漏れる心配はない。

ウォールナット

クルミの木のことで、世界に通用する銘木の一種で、北米やカナダに生育する落葉広葉樹である。

 芯(心)材辺材ははっきりしており、辺材は乳白淡色だが、芯材は灰紫褐色で黒色の筋というか縞がある。木質は重硬で強度と粘りがあり、狂いが少なく加工性や着色性も良い。

 マホガニーチークとともに、世界の三大銘木である。木目が美しいので、高級な家具や楽器などに使われる。

浮き

ほんらい密着していなければならない部材が、いくらか剥離していること。

 たとえば、タイルモルタルコンクリート面から剥離してはいるが、滑落しないでいる状態のことをいう。

 浮く現象は経年劣化のひとつで、打診棒などで叩くと簡単にわかる。高い場所に対しては、手の届く位置を打診し、全体の面積割合へと換算して積算する。

 大きなヒビが入っている場合には、タイルやモルタルを撤去して、再施工しなければならない。しかし、浮いているだけで、タイルやモルタルはしっかりしているようなら、小さな穴を開けてエポキシ樹脂を注入して固定したり、ピンニングによって補修をする。

参考=陶片浮き

浮き床

コンクリート構造で、コンクリートのスラブとは別に、スラブから離れて化粧床をはること、もしくはスラブ上に張られた化粧床。

 上階の音が下階に抜けにくく、スラブとのあいだに遮音材をつめたり、配管のための空間として使うことが多い。浮き床の中でどこでも上から点検できる形式をフリー アクセス フロアーという。
 木造ではベタ基礎にしても、立てにして床を張るが、浮き床とは呼ばない。
参考=置き床

浮き型枠(うきかたわく)

コンクリート構造では、壁など垂直部分の型枠ベースコンクリートや、床のうえに立てるのが原則である。しかし、ベースコンクリートと同時に、立ち上がり部分のコンクリートを打設するためには、型枠を空中に浮かせて固定しなければならない。こうした下が付いていない状態の型枠を、浮き型枠と呼ぶ。

 下の図の左側は、左側の型枠は浮き型枠ではないが、右側が浮き型枠になっている。右側のようなコンクリートを打設する場合には、両 側が浮き型枠になる。基礎立ち上がりように背(成)の低い部分に使われる。

 浮き型枠は固定するのが難しく、コンクリートの通りが悪くなりがちである

請負(うけおい)

当事者の一方が仕事を完成することを約し、注文者が仕事の完成に対して報酬を支払うことを約してする契約。
 仕事をするほうを請負者といい、報酬請求権は仕事が完成した後にはじめて発生する。完成途中の所有権が、どちらに帰すかには諸説がある。

・瑕疵修補請求権(民法634条1項)
 仕事の目的物に瑕疵があるときは、注文者は、請負人に対し、相当の期間を定めて、その瑕疵の修補を請求することができる。ただし、瑕疵が重要でなかったり、修補に過分の費用を要するときは、この限りでない)。

・損害賠償請求権(民法634条2項)
 上述の瑕疵修補に代えて、又はその修補とともに、損害賠償の請求をすることもできる。

参考=見積り(合わせ)特命

請取り(うけとり)

職人への労務費の支払い方で、人工による日当計算ではなく、1つの仕事を完成させていくらと請け負わせる方法。

 請負が工事全体を言うのに対して、工事の部分的な範囲での受注方式。たとえば、元請けから木工事のみを受注する場合などに使い、主として職人が元請けに対して使う言葉である。

牛梁(うしばり)

和小屋、とくに土蔵造りなどの小屋組において、小屋の中央をと平行に長手方法に走るで、太鼓落としにされた太い松材が使われる。
 牛の背骨を連想させることから、この名前が生まれた。牛梁の下には、など支える部材はなく、1室の空間となることが多い。

薄縁(うすべり)

表だけを、敷物として使うように仕立てたもの。藺草のものが多い。
 多くはゴザとして、板の間などに使う。畳敷きとした床の間に使う場合もある。板の上に薄縁を固定した床の間を薄縁床という。

参考=龍鬢

卯立つ(うだつ)

を支えるのこと。
上から押さえられているので、成長できないことを、卯立つが上がらない、という。棟束の別名だが、現場ではあまり聞かない。

② 京都などの町屋で、妻(側)の屋根の高くなっている部分。

内内(うちうち)面面(つらつら)

どこから長さを測るかの基準で、内側から内側までの距離をいう。

 面々(つらつら)もほとんど同じ計り方で、壁や柱の面になった部分間の計り方をいう。
 面々は面押さえと同じ意味だが、面から面までを測るので、2点間の距離ということになる。内々(うちうち)と同じことが多いが、必ずしも同じとは限らない。
 外面から外面までの距離は、外面(そとづら)間と言って区別している

内金(うちきん)

請負などで工事代金の一部の支払いのために、渡される金銭のことを内金という。

 手付け金であれば、支払った手付金を放棄すれば、一方的に契約の解除ができる。しかし、内金の場合には、売主と買主が解除に合意するか、売主が物を渡さなかったり、買主が代金を支払わないといったような、債務不履行の場合でなければ、解除することができない。

内倒し窓(うちたおしまど)

窓の下側を蝶番として、室内側に倒れる形式の窓、もしくはその開閉形式のこと。

 天井際に設置して、排煙排気の役に立てることが多い。窓の倒れる角度によって、開口面積の計算に違いがある。
 手が届かないので、開閉のために紐や棒を使うことが多い。雨仕舞いは良くないが、 網戸をつけることができる。

参考=滑り出し窓

内断熱(うちだんねつ)充填断熱(じゅうてんだんねつ)

グラスウールを使った断熱方法で、以前から使われていたと柱のあいだに断熱材を入れる方法。

 外壁部材と内壁部材のあいだに、グラスウールを詰める工法である。かつては50ミリ厚さのグラスウールを室内側に使って、下の図の左図のように屋外側を通気層にしていた。しかし、断熱性能を上げるため、100ミリのグラスウールを使うようになり、右図のように通気層がなくなってしまったことから、壁内結露が生じるようになった。

 壁内結露を防ぐためには、室内側に防湿シートを張って、壁内に湿気が浸入しないようにすれば良い。コンセントの穴廻りなどを、しっかりと防湿処理すること。

 スタイロ フォームを使った外断熱(外張断熱)が、普及してきたので、区別のために内断熱とも呼ばれる

打ち継ぎ(うちつぎ

コンクリートを連続して打たない部分、たとえば、1階と2階などの境が打ち継ぎになる。

 打ち継ぎ面は、汚れやゴミを採って水洗いした水を除いてから、コンクリートを打設して上階を連続させるが、コンクリート自体は一体化しない。一度硬化したコンクリートは、後から打設したコンクリートとは一体化しない。つまり、1階と2階のコンクリートは乗っているだけで、一体化したものではなく鉄筋がつないでいるだけである。
 また、コンクリートはミキサー車で運ばれてくるので、ミキサー車の到着間隔があくと、打ち継ぎの筋が残ってしまう。これをコールドジョイントとよび、好ましくないコンクリートの仕上がりである。
 下の写真は階の打ち継ぎ部で、水平に目地が入っている標準的なものである。目地棒を入れて窪ませた打ち継ぎ部にコーキングを打て仕上げている。

内付け(サッシ)(うちつけサッシ)

住宅用アルミサッシの取り付け方には、内付け、半外付け外付けとある。見込み7センチのサッシ枠が、柱の内側に全部入るのが内付、柱の内側に約3センチ入るのが半外付、柱の外側に取付するのが外付と言われる。

 内付けは和室用、半外付けは在来工法用、外付けはツーバイフォー用で、それぞれサッシ断面が違うので、注文時に指定する。
 木製の建具からサッシに交換する場合、内付けサッシだと外壁を痛めることなく交換できる。

内樋(うちとい)

先に付けるものだが、軒先をスッキリと見せるために、屋根面のなかに設ける樋のこと。箱樋ともいう。

 内樋は定期的な点検が必要で、ゴミ取りなどの点検を怠ると、漏水につながりやすい。屋根の中でも軒先は、もっとも水切れが悪い箇所で、一番先に腐食しやすい。そのため、樋は屋根本体とは切りはなしたほうが良い。下の図は次善の策である。
 
参考=捨て谷

打ち抜きホゾ

貫通させたホゾのこと。

 むかしの大工などの刻み仕事において、下図の下の図のように、ホゾを貫通させることを原則とした。しかし、貫通させるためには、反対側からもホゾ穴を掘らなければならず、手間が倍かかる。そのため、貫通させない上図のような<打ち込みホゾ>が一般化した。

 建具屋の仕事においては、ホゾに糊を入れるために、打ち抜きホゾだと糊を押し出してしまい、ホゾの接合力が弱くなる。そのため、打ち抜きとしないで、打ち込みホゾが通常の納まりとなっている。
 ただし、雨戸など雨掛かり部の建具は糊が効かなかったので、打ち抜きホゾとする。

内法(うちのり)

① 2材間の距離の計り方で、部材の内側から内側までを計ったもの。内々ともいう。

② 間の距離から転じて、鴨居のことを内法と称する。また、鴨居や敷居に用いられる材料を、内法材という。内法材はのない無地物をつかうために、材積で比べると高価である。

 内法を入れるには、下の図のようにやや内側に反っている柱を、垂直に広げて入れると、あとで透いたり狂ったりしない。

反対語=外法

打ち放し(うちはなし)

コンクリートを打設して、型枠をはずしたままの面を、そのまま見せた仕上げのこと。

 型枠を外したままとはせずに、多くは透明の撥水剤を塗 布する。しかし、コンクリートの打設状況がそのまま表れてしまうので、打設のときには慎重な配慮が必要である。また、被り厚が不足するので、打ち放しのときには、2センチ程度の打ち増しが必要となる。下の写真は、小幅板の型枠のあとを、デザインとしてみせたもの。
 最近の打ち放しでは、パネコートを使うことが多い。木コン割付にも注意が必要である。

内訳書(うちわけしょ)

見積書なのどの明細部分を書いたもの。

 見積書は、金額を書いた表紙と明細書からなる。
大項目は、下記のようになる。
 直接工事費-建築工事、電気設備工事、給排水・衛生設備工事、空調(空気調和)設備工事ほか、
 間接工事費-共通仮設費、管理費、諸経費ほか、

 それぞれの項目において、明細を記す書式を内訳書といい、工事名称(内容)、数量、単位、単価、金額などが記される。新築の戸建て住宅で、内訳書は50枚程度になることが多い。

打つ・打設(だせつ)

コンクリート型枠に詰め込むことを、打つとか打設という。

 コンクリートは水のように流れ込んではくれず、細い棒でつついたり、バイブレーターなどで振動を与えなければ、型枠に廻っていかない。
 コンクリートを流すつもりでやると、ジャンカだらけの欠陥コンクリートになってしまう。そのため、現場では流すという言葉をきらい、打つとか打設という。コンクリートを密実に充填させるために、あえて流し込むとはいわない。
 下の写真のように低い型枠だと、流しこむような感じになるが、打つとか打設と言うことが多い。

卯木(うつぎ)

ユキノシタ科の落葉低木。

 山野に自生する樹木で、白やピンクの花が咲く。樹木の芯は中空で、綿のようなものが詰まっている。

 粘りけがあって堅いので、断ち割って木釘の材料としたり、爪楊枝の材料とした。

浮造り(うづくり)

木材の表面をワイヤーブラシなどでこすり、木目の柔らかい部分を取り去り、堅い分を浮きだたせた仕上げ、もしくは仕上げる作業。そのあとで、陶器製の器具でこすって、艶をだして完成となる。

 一般になどのように、年輪のはっきりした春材部分と秋材部分のコントラストが強い材が、浮造り仕上げにはむいている。風雨にさらされた経年変化によっても、下の写真のように同じ表情になる。

ウッドデッキ

屋外に使用する木製のベランダで、すのこ状に板を敷きつめたもの。

 バンキライ、バラウ、ヤカールといった耐候性に優れた輸入木材が、ウッド・デッキの普及を促進した。材料は高価であるが、硬い中にも木材の軟らかさがある。

腕木(うでぎ)

など垂直な部分から直角にでた部材のこと。

 看板を吊ったり霧除け(庇)などを支えるために、垂直な面から支えとなるものを突出させることがあり、それを腕木という。

 腕木の固定はホゾ刺しと、込み栓鼻栓で固定することが多い。下に持ち送り方杖をつけると、腕のように自力で支えるイメージがなくなる。そのためか、腕木といわなくなることがある。

馬(うま)

切り台の足など、仮設のテーブルなどの足になる部分。
開閉して畳めるようにしたものもある。
 下の図のようにガッチリしたものは、長い部材を置いて墨(付け)などの作業するのに使う。

② アンテナの支柱が、棟をまたぐにつかう足

鉄筋の下に入れて被り厚を確保するプラスチック製のスペーサーの俗称。

 一般に両側に開いて、上に何かを載せる目的の物を馬といい、形が4本足の馬に似ているもの。

馬目地(うまめじ)破れ目地(やぶれめじ)

タイルなどで横方向の目地をとおし、縦方向の目地が、一直線にならないようにした目地。馬目地ともいう。

 碁盤の目のように縦横がとおらないので、整然感がくずれて、いくらか躍動感が出てくる。

 タイルに限らずレンガなどの定型品は、目地の幅で貼り付け面に半端がでないように、ピッタリと納める。半端がでないように計算することを、タイル割りという。

 縦横が一直線に通った目地を芋目地という。

参考=眠り目地タイル目地

埋め樫(うめがし)

などの軟材を敷居につかったとき、敷居の溝のなかに、摩滅防止のために堅木を埋め込む細工、もしくは埋め込んだ材のこと。

 樫の木を使うことが多かったので、埋め樫というようになったが、桜なども硬くて滑りが良いのでよく使われた。
 下図の (a) は断面にした部材を、木口から溝に差し込む仕事で、最も確実な方法である。
  (b) は埋め込む材料を木殺ししておき、納めてから水で湿気を与えて固定する方法である。
 (c) は接着剤で貼って固定する方法である。

 今では、敷居滑りが使われている。

埋木(うめき)

木材の割れた部分や死に節を、ほかの木材でうめること。

 太い丸柱など芯持材をつかって、背割りが入れられないときには、どうしても割れが発生しやすい。割れた部分を埋めるときは、割れが進んだときに再び埋木ができるように、片側にだけボンド糊を付けること。両側にボンドを付けてしまうと、次の埋め木ができなくなってしまう。
 
 死に節を埋めるときには、生き節をつかって埋めると、きれいに仕上がる。

埋め殺し(うめごろ)

使った木材や型枠などを撤去せず、地中やコンクリート中にそのまま残置すること。

 コンクリートや石材・木材などの残材を、埋めることは埋め殺しとは言わない。ほんらいなら掘り起こして撤去すべきだが、何らかの事情で残置する場合など、まだ使える材料を残置するときに埋め殺しという。

埋め戻し(うめもどし)

土を掘って基礎などの地中工作物を施工するときは、工作物が完成すると、工作物の廻りに掘った土を戻すが、この作業を埋め戻しという。

 土を埋め戻すときには、充分に転圧したうえで、後日の沈下を見込んで、すこし盛り上がるようにする。
 工作物の分だけ土が余ることになり、余った土は残土として敷地の外へと搬出することになる。これを場外処分といい、処分場の遠近によって費用が異なってくる。

末(うら)

樹木が立っていたとき、上部になっていたほう。ウラっぽなどと呼ぶ。

 木材は製材されてなどの角材になると、上から下まで同じ太さになって、立木だったときの上下が判らなくなる。しかし、製材された後でも、立木のときの形状や性質は残っており、年輪は根本のほうが広く末に行くに従って狭くなる。

 上下を反対にするのは逆柱といって、強度も落ちるし嫌われている。そのため、末を上に使うのを定法とする。

参考=(もと)、行き会い継ぎ

裏足(うらあし)

タイルなどの接着がいいように、裏側に付けた凸凹。

 接着力は素材の性質によって決まるが、裏足があると見かけ上(=物理的な)の接着力が上がるので、多くのタイルに裏足がついている。
 とくに外壁につかうタイルは、逆ハ型のになった裏足をもち、タイルの大きさによって裏足の深さが決まっている。

裏押し(うらおし)

鉋(カンナ)鑿(ノミ)の裏側の刃先がなくなったときに、刃先を付けるために、金盤(板)のうえで研ぐ作業のこと。

 鉋の場合は、刃先を叩いてから裏押しをするので、裏切れを回復する作業を裏出しということが多い。それに対して、鑿はベタ裏を良しとし、刃先を叩くことはせずに、金板の上で押すだけで裏切れを直す。そのため、裏押しは鑿について良く当てはまる言葉である。
 下の図は、鉋の刃の裏押しである。刃と一緒に細木を握って、金剛砂を敷いた金板の上で、ゆっくりと前後させて裏出しをする。

参考=糸裏

裏金(うらがね)

鉋(カンナ)の刃の内側に仕込まれる金物で、逆目を押さえる役割がある。裏座ともいう。

 鉋刃の刃線と先が同じ形で、鉋刃よりほんの少し手前に仕込む。裏金というが、必ずしも金属である必要はなく、削られた鉋 屑の方向が、真っ直ぐに上に登らないように変えられれば堅木でも良い。

 裏金を刃先に近づすぎると、鉋屑が出にくくなり、離すと逆目が止まらなくなる。その調節が微妙である。鉋の刃と刃線を揃えること。

裏甲(うらごう)

社寺建築に使われる部材で、茅負(かやおい)のうえに乗る化粧材である。

 下の写真で、左側の上に取り付けている部材が裏甲で、茅負と一体と なって先を構成する。下の写真は材料を長手に使っているが、短手に用いて木口が見えるように使ったものは切裏甲という。
 通常の住宅建築では使わない。

裏込め(うらごめ)

擁壁などの背面に、栗石や砂利のように透水性の良い材料を詰めること、もしくは詰められたものを裏込めと言う。

 裏込め材は、擁壁や石積みの背面の水抜きをよくして、擁壁にかかる土圧をへらす効果をもつ。そのため、充分に転圧して敷き込むことが重要である。また、石積みでは、裏込めにより、石と石との噛み合いの馴染みをとることによって、石積み全体の安定性をます働きがある。
 大雨が降ったあと、水抜き穴から水がでていないときは、土圧が高くなっている可能性がある。

裏目(うらめ)

差し金の裏側に記された目盛りのこと。

 裏目は表目に√2(ルート2)を掛けてあるので、正方形の対角線の長さが測ると、辺の長さがわかる。下の図は、寸や分をつかった金尺の差し金の目盛りだが、メートル尺の差し金でも同じように、表目に√2(ルート2)を掛けた目盛りが切られている。 
 裏目を使うことにより、数字で計算しなくても隅角部の墨付けができる。

売建住宅(うりたてじゅうたく)

建売り住宅は、すでに完成している新築建物を敷地ごと買うものだが、売建て住宅とは土地の販売と、新築住宅の建築請負を同時に行って販売するものをいう。

 土地の売買と建築請負を同時に契約しても、必然的に土地の売買が先行することになる。そのため、土地を売ってから建てるので売建という。ただし、自社で家を建てるのであれば土地を売るという売建て行為は、独占禁止法の抱き合わせ禁止にあたる。
 売建住宅の例外として許されているものに、土地の売買契約後3ヶ月以内に建築請負契約を結ぶ建築条件付き宅地販売がある。

漆(風呂)(うるし:ぶろ)

漆の樹から採取した樹液のこと。

 天然の樹脂塗料であり、接着剤である。つうじょうは木製の家具や食器に塗られるが、かつては建築部材の高級な仕上げとしても使われた。

 塗膜をつるく塗り方と、タンポンなどで伸ばしながらすり込む方法がある。乾燥すると乾く多くの塗料と異なり、漆は湿気がないと乾燥しない。そのため、漆風呂とか漆室とよばれる部屋に入れて乾燥させる。

 生漆(きうるし)は茶色であるが、顔料を混ぜることによって、色をつけることができる。漆は蝋色という独特の光沢があり、贅沢な塗料として珍重されてきた。

 最近では、下の写真のようなチューブ入りもある。カシューが漆に近い風合いを持っている。

ウレタン

ウレタンとはウレタン樹脂、もしくはウレタンフォームをさす。

 建築現場でウレタンというと、ウレタン塗装やウレタンコーキング、またはウレタン防水を言うことが多い。

 ウレタンのコーキングは、モルタルコンクリートなどクラックの補修に使われる。ウレタンにはその上から塗装がのるので、紫外線から保護するためにも塗装する。

 コーキングには他にシリコーン系のものがある。シリコーンのコーキングには塗装がのらない。

ウレタン塗装

顔料をウレタン樹脂で溶いたものをウレタン塗料といい、ウレタン塗料を使った塗装をウレタン塗装という。クリヤーということもある。

 ウレタン樹脂を溶液として使うと、塗料が乾燥したときに、表面にウレタン樹脂の膜ができる。この膜が被覆材として働き、顔料を保持してくれる。

 フローリング仕上げなどに塗るウレタン塗料は、一般には油性で、ポリウレタン樹脂塗料をいう。塗装後は、24時間立ち入り禁止になる。

 1液型と2液型があり、最近では水性ウレタン塗料も市販されているが、高価なため普及していない。

ウレタンフォーム

ポリウレタンを混合・反応させることによって、生成されるプラスチックである。

 成形方法を変えること により、硬質ウレタンフォームと軟質ウレタンフォームになる。
 軟質ウレタンフォームは軽く、クッション性に優れるので、コーキングを打つときの衝撃吸収材として使われる。また、硬質ウレタンフォームは断熱性に優れるので、断熱材として使われる。

ウレタン防水

塗膜防水の一種で、ウレタンを塗り重ねて防水とするもの。

 ドロッとした液状のウレタンを何度か塗り重ねて、乾燥させて防水層とする。液状のものを塗るので、下地の形に凹凸があっても施工できる。

 プライマー→ウレタン塗装を何回か→トップコートの順に施工して仕上げる。1液タイプと2液タイプがある。1液タイプは安価な防水方法で、モルタル防水よりは良いが、あまり耐久性はない。

上端(うわば)

水平に使われたもののうち、材料や部材の上方に面した部分を上端という。

 材料の上面をさすこともあるし、部屋の部分の上部をさすこともある。天端(てんば)も同じ意味だが、上端は下端と対になって意味されることが多い。
 垂直に立てた物の上部は天端とは言うが、上端とは言わないことが多い。

反対語=下端、類語=天端(てんば)

上端筋(うわばきん)

鉄筋コンクリート構造における鉄筋の一種で、など水平部材内の上方に配置される主筋のこと。

 下の図のうち、梁主筋と記されたものである。梁の中にあって、主な構造耐力を負担している。
 下方に配置される主筋は、下端筋という。鉄筋の材質に違いはない。

上屋(うわや)素屋根(すやね)

工事中の建物を保護するためのもので、完成したときには取り払ってしまう仮の屋根。上屋をかけるとか、素屋根をかけるという。

 下の写真は、屋根の脇で素屋根をつくって、徐々にスライドさせながら上屋をかける工事。一時的に屋根がなくなるので、雨対策が必要になる。これは上屋だけでも大工事である。
 住宅工事でも御神楽などで屋根を撤去するときは、下の部屋を保護するために簡単な素屋根をかけることもある。