追入れ(おいいれ)大入れ(おおいれ)

鴨居などをに取り付ける細工の一種。
 柱を鴨居の形に8~10ミリ彫り込み、柱間の長さに彫り込んだ長さを加えて、鴨居を切断する。鴨居を現場に当てて、彫り込みに食い込ませる。
 下図の左の凹部にバールなどを入れて、鴨居を戻すように柱に当てる。左側の形をひかってから、一度鴨居を外す。
 ひかった形に反対側の柱を5~6ミリ彫り込み、行って来いで食い込ませる。その後、戻らないように(くさび)をかっておく。
 完成後に接合部が空かないようにした、木材接合方法(仕口)の一種である。しかし、完全乾燥材なら空かないから、一種の逃げ仕事である。
反対語=源造

② 直交する部材の全断面を彫り込んで、仕込む仕口

追入れ鑿(おいいれのみ)

構造材の刻みにつかう叩き鑿に対して、造作材の取り付けなどに使うで、細かい仕事用に軽快にできている。

 追入れ鑿は、バラでも市販されているが、10本セットのものが多い。下の写真右の1分(3ミリ)から1寸4分(42ミリ)の平鑿まで、10本組にしたものが多く市販されている。
 購入後には、の調整をしないと、冠が上手く下りてくれない。

追い焚き(おいだき)

最近の給湯器や風呂釜についている機能の一つで、浴槽内の湯が冷めたときに、さし湯をせずに沸かし直すことができる機能のこと。

 浴槽内のお湯と給湯器内のお湯が、強制的に循環するようになった給湯器であれば、追い焚きがほぼ可能である。
 風呂の追いだきと、シャワーや台所・洗面室などでの給湯を同時に利用できるタイプとそうでないタイプがある。追い焚き機能のない湯沸器では、高温のお湯を足して湯温を上げることになる。
 浴槽のお湯に沈めて、お湯の温度を上げる電気式の追い焚き専用の器具もある。

追い柾(おいまさ)

柾目でも板目でもなく、両者が半分ずつくらいに現れている木目のこと。

 といった針葉樹に良く表れる木目で、ごく普通の木目である。下の写真は桧の追い征。
参考=中杢(なかもく)

オイルステイン

木材の下地を見せる塗装で、素地の表面に塗膜をつくらずに、着色剤を吸収させる方法である。

 下記のような施工方法があり、下にいくにしたがって高級な仕上げになる。
① 着色のためにオイルステインだけを塗る。
② ①のうえに、艶出しのためにワックスを塗る。
③ ①のうえに、ボイル油やワニスを塗ってから拭きとる。この作業を2~3回繰り返す。

オイルトラップ・グリーストラップ

汚水に含まれている動植物油を除去する装置で、水と油の比重の差を利用して、浮上分離させてあつめる設備。
 動植物油が汚水中に流入して、下水管を詰まらせるのを防止するために、排水管の途中に設けるもの。

 特に油を多量に使うラーメン屋、中華料理店などでは、充分な大きさのあるオイルトラップを設置する必要があるが、一般家庭では不要である。
 定期的 な管理をしないと、機能が発揮されずに油が流れでてしまう。グリース トラップともいう。位置は意匠図にもおとすが、給排水・衛生設備工事図面で詳細が描かれる。

参考=トラップ

オイルフィニッシュ

塗装方法の一種で、表面に塗膜を作らずに、塗料を木材の内部に浸透させて、乾拭きもしくはワックス塗りして仕上げる施工方法。そのため、塗膜を作る塗料は使えず、オイルステインなどを使う。

 木の表情を浮かび上がらせ、自然素材好みの最近、再び流行している。 塗装後の表面に艶をだすには、オイル塗装後にワックスかけすると良い。

横架材(おうかざい)

など垂直に立つ部材ではなく、水平に架けわたされる部材一般を言い、がこれにあたる。

 土台も横使いされるが、横架材とは呼ばず、下に空間を持つ部材を横架材 という。また母 屋根太なども横に使われるが、細物は横架材とは呼 ばず、主として縦長断面で構造を担う太い部材をいう。

扇垂木(おうぎだるき)

軒天井にみえる垂木が建物の中心から、扇のように開いている垂木の様式、またはその様式で造られた垂木のこと。

 ふつうの平行な垂木と違い、一本一本の垂木が菱形断面となり、しかも中心から外に行くに従って、より歪な菱形になっていく。その上、軒反りがあると、一本一本の垂木が捻れていく。つまり、隣り合った垂木の形が、断面・長さともにすべて違うことになり、非常に手間のかかる仕事となる。

 下の写真は、二軒の扇垂木である。

OSB(おーえすびー)

Oriented Strand Board の略。

 配向性ストランドボードと和訳されるが、OSB合板と呼ばれることが多い。木質ボードの一種である。
 北米産のアスペン(ドロノキ)からストランドと呼ばれる木片をつくり、繊維が一定方向になるように並べて板状に成型したもの。

 日本農林規格(JAS) では構造用パネルと呼んでいるが、この呼称は、木質系の構造用合板代替品全般について、規格として制定する際に作られた名称である。したがって、OSBの日本語訳が構造材としての構造用パネルというわけではなく、OSBはJASが定める構造用パネルの一種である。

 そのままでは建材として利用しづらいので、柔らかで曲げ強度も弱い低質の広葉樹を加工して、構造用の材料に転換させたものである。

 木材を薄い削片状にしてから乾燥させ、熱硬化性接着剤とともに積層し、高温のプレス処理を経て強固な板材にしている。合板と比較して、面内剪断力が大きいため構造材に適しているが、湿度や水分に弱いので湿気のあるところには使用できない。

 下の写真はOSBを用いたTJ I ジョイストである。
 1820×910×11で、¥1100程度

OM(ソーラー)

太陽の熱を屋根の集熱器で取り込み、暖まった空気を1階の床下に導き、室内を暖めたりお湯を採ったりする空調システムのこと。

 奥村昭雄が考案した空気集熱式のパッシブソーラー・システムで、現在はOMソーラー株式会社が市販している。完全に熱源を使わないというわけではなく、屋根の熱を床下に送るには電気のモーターをつかっている。
 ほんのりとした暖かさが実現されるが、家全体を換気するので、完全乾燥材か集成材などを使わないと 木材の噛み合いが緩んでくる。

 下の写真の屋根のうえに太陽光発電パネルのように見えるのが集熱器である。
 OMソーラーを使うには、部材の供給を受けるためOM会員になるか、OM会員工務店に依頼する必要がある。

黄金比(おうごんひ)

もっともバランスのとれた比率を持つ長方形とされ、縦 1 に対して横 (1+√5)/2≒1.618 の場合をいう。

 西洋建築では黄金比が多用されてきたが、我が国では馴染みがなかった。
 下の図が黄金比になっており、名刺のプロポーションである。

応札(おうさつ)

工事の請負者を決めるための入札にたいして、工事総額を書いた札を入れて、工事受注の意思表示をすること。
 
 かつては金額を書いた札を使っていたので、その名残で札というが、実際は金額を書いた紙を入札箱に入れる行為である。
 通常は最低金額を書いた者が受注し、受注することを落札という。

応力(おうりょく)

英語では Stress といい、物体に生じる力の大きさや作用方向を表現するために用いられる。

 構造設計上の概念で、地震力風圧力積載荷重など、建物に作用する力を荷重といい、建物に荷重がかかるとき、建物の内部にその荷重に抵抗して、釣り合いを保とうとする力が生じる。この内部の力を応力という。

 応力には、引張応力、圧縮応力、剪断応力等がある。応力は、荷重を部材の断面積で除した単位面積当たりの力の大きさで求めることができ、単位にはN/mmが用いられている。

大矩(おおがね)大曲(おおがね)

直角を出すために、現場でつくった大型の直角定規のこと。

 ピタゴラスの定理である 5:4:3 の比を使って、大きな直角三角形をつくるを用いた簡易な直角定規。 使用後には解体して、遣り方の貫として使ってしまうことが多い。
 大矩を作るときは、貫の傍(側)を基準としないで、 貫の芯にを打ってそれを基準にすべきである。貫は微妙に曲がっていることが多い。
 最近では光学器械を使うようになったので、重要性はやや下がっている。

大壁(おおかべ)

を壁で張りあげて、柱が見えない仕上げ。 反対は真壁

 大壁は壁際から雨が染みこむといった雨仕舞いの心配もな い。また大壁であれば、内部に筋違(すじかい)を仕込むことも容易だし、構造用合板を張って耐力壁とするのも簡単なので、最近の建物は、外壁をほぼすべてが大壁仕上げとしている。柱を見せた真壁作りはきわめて少ない。

 洋間は大壁、和室は真壁とするのが定法であるが、大壁の和室も見かけるようになった。また、大壁にしたうえに、柱型(付け柱)をはりつけて、真壁に見せた和室仕上げにすることもある。
 下の図面は、上が両面とも大壁仕上げ、下は片面が大壁で片面が真壁である。

大阪格子戸(おおさかごうしど)

きわめて細かい桟の入った格子戸障子で、各段の紙貼り部分が外れると格子戸となる。
 
 大阪格子は、主に商店の帳場と奥の間との境に用いられ、どっしりと重量感があって老舗(しにせ)にふさわしい建具である。戦後東京ではほとんど見られなくなったが、震災や戦災をうけなかった地方都市の店頭には、今でも時々見うける。
 戦後の建築では、この建具を使用することがほとんどない。その原因の第一は、たいそう値が高い。それは材料を多く使い、工賃がかかるのと高度の技術がいるため、これを製作する技能者がすくなくなったからである。第二は、室内が非常に暗くなる。第三は、ホコリがたまりやすく、衛生上あまりよくない。だが商売によっては必要な場合もあり、また趣味で注文する人もある。夏、小障子をはずして使用すれば、葦戸のかわりにもなる。
 下の図は、斜線で切り替えて、表と裏を描いてる。

大出・横出・覆手(おおで)

建具縦框(たてかまち)のや枠にぶつかる面のこと。

 フラッシュ戸は両面に板状のものを張ってつくるため、側面に張った断面が見えてしまう。通常は、側面のそれを隠すために、5ミリ程度の薄板で横手張りをする。

 横手を表面に貼る材料と同じ材料ではって、出隅留めにすると、どこからも木口が見えずに、きれいな仕上げになる。

 障子木製建具では横手を削って、戸当たり部に接ぎ付かる。

大留め(おおと(ど)め)

2つの部材が45度に取りあうことを留めといい、幅広板などを45度の接合線だけ見せる納まりのこと。

 見付き面に45度で交わる線をそのまま見せた納まりで、幅広材を大留めで納めるのは難しい細工である。後日、留めの内側が空きやすい。
 出隅を大留に納めるときは、空くことを嫌って、3枚ほぞに組んだり、裏側に車知栓(しゃちせん)を入れたりする。しかし、透かないようにするのは難しく、完全な乾燥材を使うことが最も良い対策である。

参考=振れ留め雛留め

大鳴り(おおなり)

掛け矢(大型の木槌)の大きいもので、をうったり、ホゾを叩き込んだりするのに使う。
 叩くときに大きな音がでるので、鳴り物とも呼び、掛け矢をつかうことを<鳴らす>ともいう。

 大鳴りを使うときには、当て物をして叩かないと、材料に傷が付く。かつては上棟には不可欠のものだったが、刻みプレカットに替わったので、大鳴りを使わなくてもホゾが入るようになった。

大引き・大曳き(おおびき)

木造軸組工法における床下の構成材である。

 の上にのり上部の根太を支える材料。90~105角の材料を使うことが多い。束とはホゾでつなぐが、床鳴りの原因にならないように、下反りに用材すること。下反りに使えば、下の図の番線は不要である。
 主なる構造を支えるものではないが、完成後には見え なくなってしまうので、荒(粗)木で使われる。

大平板(おおひらばん)

セメント系のスレートボードの普及品である。

 性能はフレキシブル・ボードにつぎ、の直打ちなどはできないが、軽量の防火建材として内外装材に広く使われている。
 5㎜と6㎜があり、尺物とメーター物がある。5ミリの910×1820で、¥1、000~1、100-くらい。角が欠けやすい。

大棟(おおむね)

勾配のついた屋根の最も高い部分をといい、いくつかある棟のなかでも最も高い棟を大棟という。

 たとえば、下の図のように屋根を作ると、直角に出ていく低い棟ができるので、区別の必要から大棟とよぶ。
 屋根面がぶつかる部分には棟ができ、寄せ棟屋根では外周部の突端から45°に入る隅棟があり、他にも、入母屋屋根では下り棟がある。

大家(おおや)

建物や部屋を有償で貸している人。

 大家とは建物の賃借権を与えている人のことである。賃貸借は建物に限らず土地なども賃貸借の対象になるが、土地を貸している人は地主と言い、賃貸人ではあっても大家とは言わない。

 一般にはアパートを所有している人などのことを言い、借りている人は店子(=賃借人)という。

 かつては大家と店子は義理の親子のような関係と言ったが、最近では金銭を媒介にしたドライな関係になっている。ちなみに家賃を3ヶ月支払わないと、立ち退きの理由になるが、家賃の未払いを理由に大家が玄関錠前を交換することはできなくなった

大谷石(おおやいし)

凝灰岩の一種で、宇都宮市北西部の大谷町付近一帯で採掘される石材。柔らかく加工がしやすいので、小規模な擁壁や建築の用材としてに使われてきた。

 耐火性能に優れるが、耐候に劣り、経年変化により風化する。柔らかい風合いが好まれ、室内に使用されることもある。
 昔は人が背負って切り出したので、運べるサイズが定尺になり、四十(よんとう:4寸×10寸×3尺)とか五十(ごとう:5寸×10寸×3尺)とかが流通している。
 大谷石の採掘跡が、<大谷資料館>として公開されている。

大鋸(おが・おおが)

前挽き大鋸(まえびきおが)

縦挽き(のこぎり)の古い名。

 現在では木材の繊維を直角に切る横挽き鋸も、平行に切る縦挽き鋸も、ともに鋸というが、昔は縦挽き鋸は大鋸と呼んで区別した。前挽き、もしくは前挽き大鋸ともいう。

 縦挽き鋸は、鋸刃の1本1本が鑿(のみ)のような形をしている。製材に使われた大鋸と呼ばれる木挽き鋸は、鑿条の刃先に<チョンガケ>がついて、軽く引けるように工夫されている。製材を専門にする職人を木挽きとよび、大鋸はもっぱら木挽き職がつかった。

 下の写真のような大鋸は、現在の鋸とちがって、鋸板全体には焼きが入っておらず、刃の部分だけ焼き入れされている。目立てにより刃が摩滅してくると、刃の部分だけ焼き入れし直した。鋸の幅が狭くなってくると、背のほうに鉄板を継ぎ足していった。
 製材機の普及により、ほぼ絶滅した。しかし、巨大な木材は製材機にのらないため、いまでも大鋸によって製材されている。

参考:鋸(のこぎり)

御神楽(おかぐら)

平屋の建物に2階部分をのせて、2階建てに増築する方法のこと。

 屋根を剥いたうえに2階を重ねる姿が、御神楽に似ていることから生じた。
 通し柱が入れられないこと、1階 部分に筋 違耐力壁を増やさな ければならず、既存の基礎が2階の荷重増に耐 えられるかなど、構造的に検討すべき課題が多い。現在の建築基準法に従えば、不可能な場合が多い。

陸足袋(おかたび)

ふつうに言われる足袋のことで、建築界では地下(=裸足)足袋のほうが多いので、区別するために陸足袋といった。

 ゴム底の草履(=真田:さなだ)とともに、大工たちに愛用されていた。
 草履履きであることとあいまって、鋸(のこぎり)引きのときなどには、簡単に足で材料を押さえることができる。また、足袋をはいた足は、化粧材にのせても材料を汚さないし、仕上った床の上も歩くことができる。
 洗濯は、金物の小ハゼが付いているので、洗濯機が使えず手洗いとなる。
 最近ではほとんど見なくなった

拝み(おがみ)

左右の破風板が出会うもっとも高い部分のことで、拝みの部分は垂直に接合されている。

 拝みの部分は、矢切から出っ張っているので、鬼瓦などがのって荷重がかかると、棟木が下がりやすい。棟木が下がると、拝みの下部が開きやすいので、上部を1~2ミリ程度すかして納めるとよい。
 なお、木材を破風板につかうと、木が縮んで同様に上部がすく。防火地域では不燃材を使うので、下の写真のようになる。

男木(おぎ)

2つの部材が取りあうときに、一方のほうを呼ぶ呼び方。次の場合にいう。

 ①接合部で上になる部材 
 ②仕口継手で、凸型に加工された方 

 受けになる部材は女木といい、一対で扱われる。ネジやボルトなどでも、同じような名前でよばれる。

置き床(おきゆか)・フリーアクセスフロア

コンクリート構造で、コンクリートのスラブとは別に、化粧床をはること、もしくは張られた化粧床のこと。

 スラブと固定すると浮き床と呼ばれる。上階の音が下階に抜けにくく、スラブとのあいだに遮音材をつめたり、配管のための空間として使うことが多い。フリー アクセス フロアーとも呼ばれる。
 木造ではベタ基礎にしても、立てにして床を張るが、置き床とは呼ばない。

屋外階段(おくがいかいだん)

外壁に接して建物の外部にある階段のこと。

 屋外階段が避難のために使われる直通階段であるときは、幅が900(住宅では750)以上必要だが、それ以外の用途の場合には幅は600以上あれば良い。

 屋外階段が隣地境界線から500以上有効に離れ、かつ周長の1/2以上が外壁などに接しておらず、高さ1.1メートル以上で、高さの1/2以上が解放されている場合には、床面積には参入しない。

参考=解放廊下

送り継ぎ(おくりつぎ

木材の継手のつくりかたで、木のをつなぐ方法で、妥当な継手のつくりかたである。

 継手の雄雌のうち、末のほうにオスをつくって男木とし、元のほうにメスをつくって女木とするのを定法とする。
 元と元とつなぐのは、別れ継ぎといって嫌われる。

参考:行き会い継ぎ

納まり(おさまり)

2つもしくは3つの材料が取り合うときの細工の仕方、もしくは完成した状態。

 現場でもっとも使われる言葉で、納まらないと大変なことになる。すべての職人たちは、納めるように仕事をしている。設計図書に描かれている通りに施工すると、納まらないことがあり、現場の施工者たちが工夫して完成させている。

 外から見ると同じ見え方でも、内部をどう作るかで悩むところである。後日の経年変化を考えて、もっとも素直な仕組みを作ることが良いだろう。
 設計のときに考えられた細部をディテールというが、納まりとは施工上の用語であり、ディテールよりも広い意味をもっている。

筬欄間(おさらんま)

筬(おさ)とは機織りに使う道具で、竹などで櫛状にした縦桟を固定した物をいう。
 その形が似ていることから、 縦格子や縦格子に2~3本の横桟の入った欄間を、 筬欄間というようになった。書院造りなどで用いられることが多い。

押し板(おしいた)

開き戸の開閉のために付ける板で、板の部分を押して開くようにした板。

 押す部分を明示すると同時に、建具に手垢が付かないようにする働きがある。金属製のものが多いが、木製やプラスチック製のものもある。
 下の写真ではビスで止まっている。

押入(おしいれ)

建築と一体化した物入れで、和室に付随して幅3尺(90センチ)もしくは1間(180センチ)、奥行きが3尺のもの。

 押入にはもしくは木製建具が付くことが多く、1間幅の押入には引き違い戸が付くことが多い。
 布団を収納するには便利だったが、ベッドの生活では、やや奥行きが深すぎる嫌いがある。洋間に付随した物入れは、クローセットと呼ぶ。
 一定規模以上の建物では、押入の誕生にも煙感知器の設置が要求される。また、押入は空気が循環しないので、押入の壁は結露しやすい。

押し角(おしかく)

完全な角材とはなっておらず、丸太の皮の部分が残った材料。

 完全な角材を正角とよぶが、正角材にするだけの直径はないので材にはならないが、大曳き(大引き)母屋として見えない部分に使われる。
 正角材に比べると安価であるが、刻みプレカットになったので、あまり見なくなった。
 押し角と同じように、丸太の皮の部分が残った材料に面皮があるが、面皮は高級な柱材であり別物である。

押し切り(おしぎり)

丸鋸を卓上に固定して、上から押し下げて使う電動ノコギリのこと。現場では卓上丸鋸とは言われずに、もっぱら押し切りと言われる。

 藁(わら)などを切る押し切りと使い方が似ているので、こう呼ばれるようになった。角度も自由に調整できるので、押し切りが普及したおかげで、上からブツ切りの大留め仕事が多くなった。

押出法ポリスチレン(おしだしほうぽりすちれん)

ポリスチレンまたはその共重合体に発泡剤、添加剤を溶融混合し、連続的に押出発泡成形したもの、若しくは押出成形したブロックから切り出した板状または筒状の保温材のこと。スタイロ フォームはダウ化工の商品名。

 難燃化剤を押出し機で溶融し、発泡剤との混合物を圧入混合してからクーラー内に送り出し、さらにクーラー先端ノズルから常温・常圧へ、発泡剤の瞬時の気化力を利用して発泡させながら連続的に押し出して製造する。<押出発泡ポリスチレン工業会から>

押縁(おしぶち)

材料の端部がずれたり、はねたりしないように押さえる細長い部材のこと。
 
 押縁は額縁のように四周に廻すこともあるが、飾りではなく下の材を押さえるために用いられる細材である。また、端部ではなくても、薄い板を押さえるために、板の中央に使われることもある。

お知らせ看板(おしらせかんばん)

中高層建物などを建築しようとするときには、建築確認等の申請を行う30日以上前に、敷地道路面に立てる看板のことで、お知らせ看板と俗称されている。

 東京都がいう中高層建物とは、延床面積が1,000平方メートルを超え、かつ、最高の高さが15mを超える中高層建築物のことである。

 「建築計画のお知らせ」という建築計画概要を記載した1×1メートルの標識を、建築予定地の道路に接する部分に、地面から標識の下端までの高さが約1メートルとなるように設置するよう義務付けられている。

 標識設置の後、7日以内に写真を添付して、標識設置届けをだす。

汚水排水(おすいはいすい)

排水のなかでも汚物を専用に排水すること、もしくは汚物専用の配管をいう。

 汚水排水には、直径75~100以上の管を使い、1/50~100の勾配を確保する。勾配が早すぎると、液体だけ流れて汚物が残る。
 トイレとつながっており、一度に固形物と液体が流れるので、排水の流れる音にも注意を用いるべきである。
 汚水以外の排水は雑排水と呼ぶ。

オストメイト

オストメイト(Ostomate)とは、消化管や尿管が損なわれたため、腹部などに排泄のための人工肛門や人工膀胱を造設した人のことをいう。

 人工肛門には括約筋がないので、排せつ物を一時的に受けて、便器へ排出するためのストーマ装具が必要となる。ストーマ器具には、簡易型から本格的なものまで様々なものが市販されている。
 バリアーフリーをうたう公共トイレには、汚れたストーマ装具や下着を洗う設備や、作業スペースを設ける必要がある。
 下のマークはオストメイトへの対応が可能なことを示す。

雄雌(おすめす)

凸型と凹型で一対になった道具や材料にいう。

 ボルトナットのように別々に市販されていても、雄雌の一対で用をなすことが多い。一対のものでも、大きさが違う場合は親子ということが多い。
 一対で用をなすものの一方がないものを、後家(さん)ということがある。

汚垂れ(おだれ)

出窓下や下などに雨水が回り込まないように、垂れ下がった部分、もしくは先端に溝をつけて区切った部分。

 汚垂れは水切れが良いように先端の角をキチンとだして、15ミリ以上は下げないと雨水が回り込んでしまう。
 コンクリートの場合は、15ミリ程度の細い溝をつけて、下の写真のように汚垂れとする。これで水が切れるので、壁のほうまで汚れることはない。

落ち掛かり(おちがかり)

隅木に掛かる部分を、 落ち掛かりとか、落ち掛かり仕口と呼ぶ。

 通常の仕口は、直角に交叉するものが多いが、落ち掛かりは45°に交叉し、 しかも屋根の勾配に従って半勾配になるので複雑になる。
 この部分の墨付けに、差し金をつかった規矩術が用いられ、大工の基本的技術とされる。

追掛け継ぎ(おっかけつぎ)大栓継(だいせんつぎ)

など大きな部材に 用いる継手で、 相欠き襟輪をつけ、横から込み栓を打ったもの。込み栓を打たないと、追掛け継ぎである。

 男木女木の区別はな く、両者が絡む顎の部分には、1/10程度の滑り勾配を持たせて、継手が納まるに従って胴付き部分が密着するように刻む。継手の中では、強固なものの一つである。
 現場では、追掛けと呼ばれることが多い。

乙種防火戸(おつしゅぼうかど)乙防(おつぼう)

防火戸のグレードで、甲種防火戸にくらべて防火区画性が低い物。

 0.8~1.5ミリの鉄板をはった鉄製扉や網入りガラスのサッシなどをいう。防火地域の開口部や、防火区画に使用される。 木造住宅では、ほとんど乙種防火戸の使用ですみ、甲種防火戸を使うことはめったにない。

 ふつうは乙防(おつぼう)といわれている。

オットマン

椅子ソファの前に置いて使う足乗せ用の家具のこと。スツールともいう。

 リクライニング・ソファーや、カウチ・ソファーで狭いほうに座った場合、ソファーの補助用椅子として使われる。

 主になる椅子と揃いの意匠でデザインされることが多い。

男にする(おとこにする)

長方形断面の材料を、長手方向を垂直に立てること。

 横架材は縦長に使ったほうが構造耐力のうえで有利なので、横長ではなく縦長に用材されている。
 横長におかれた部材を、などの場所にあげるとき、空中で位置をかえることは難しいので、地上で男にしてから吊り上げる。

落し蟻(おとしあり

蟻ほぞに対して、上から部材を落とし込んで納める仕口のこと。

 1本で伸びてきた土台の端 部に、などを絡めるときに使う。木の繊維に 平行な蟻になるので、やや効きが悪いが外れると言うことはない。仕 口を化粧として、木口を見せたくないときにつかう

落とし掛け(おとしがけ)

床柱から床の間の上部に、天井と平行に納められた材。
 
 落とし掛けの高さは、長押上から1~2本分ほど上げて納めるといわれるが、この木割は広間のものである。床の間の天井が見えないように、部屋の広さや用途を配慮して決めるべきである。
 落とし掛けの材料は、桐などの軽い銘木が好まれる。

 床の間の床に、落とし掛けと平行に配されるのは床

落とし釘(おとしくぎ)

本実相杓りで、2つの材を繋いだとき、下地に固定するために打つ釘のこと。

 本実の場合には、釘は下の図のようにメスのほうに打つと、木材が割れにくい。

音ナイン(おとないん)

汚水排水は排水の流れる音が、外へもれてくることがある。この音を低減するために、使われる防音材付きの配管材料の商品名。

 メーカーによれば、排水騒音が裸のVP管に比べて、平均15dBくらい低下するという。
 排水時の音は、横引き管より縦管を落ちる音がひどい。居室の近くを排水管が通るときには、何らかの遮音対策を講じないと、クレームの対象になる。

踊り場(おどりば)

階段の途中にある広い部分で、方向変換などにつかわれる場所のこと。

 建築基準法は4メートルを超える階段は、直線状の階段であっても、途中に踊り場を設けることを要求している。

 階段から転落して重傷となる事故は、浴槽での溺死についで多いが、それを防ぐためには廻り階段として踊り場を設けると良い。

おなま

 レンガなど規定寸法(210×100×60)のものの別称。

鬼瓦(おにがわら)

大棟、隅棟、下り棟など)の端などに設置される特殊なのことで、棟に積んだ瓦の端部を隠す瓦。略して「鬼」とも呼ばれる。

 厄除けと装飾を目的とした役(曲)物の一つで、社寺建築などでは鬼の顔が彫られているが、住宅では多少の装飾がある程度で、鬼面はない。
 海津、洲浜、若葉など鬼瓦の形によって、それぞれ名称がある。鬼瓦の下に足のあるものもある。

オニキス・オニックス

① ギリシャ語で( Onyx )。大理石の一種で、断面に精細な波状稿模様のある淡褐色の石灰岩である。派手な石なので店舗などで、装飾的に使われることが多い。

② 水晶と同成分の瑪瑙(めのう)の一種。

オーニング

日除けや雨除けのことだが、入り口や開口部の上に付ける日除けで、可動式のものをいう。
 
 下地の骨組みは腕木式に折れ曲がり、キャンバス地を巻き取り式にするものが多い。電動式と手動式がある。
 水平に近くすると弛みができるので、一定の勾配を付けたほうが良い。また、風であおられないように注意が必要である。

雄ネジ(おねじ)

螺旋状の切り込みが外側に付いており、廻りながら進入していくほうの部材。

 雄雌の片方で、雌ネジと対になって使用されることが多い。ビスとかボルトなどと呼ばれる。先端が尖った木ネジは、構造的には雄ネジであるが、相手の雌ネジがないので雄ネジと言うことは少ない。

 頭部が六角になって、レンチなどの工具を使って締めるものと、+や-の溝が切ってあり、ドライバーを使って締めるものがある。

 雄ネジの相手は雌ネジと呼ばれ、ナットとも言われる。

斧(おの)鉞(まさかり)

鉞は刃幅の広い大型の斧のこと。写真上の2つ。

 鉞は丸太を角材にする時など、薄く剥ぎ取るように剥くときに使う。丸太の上にのって、分銅のように鉞の重さだけで降ると、自然に動き刃が食い込みすぎることがない。

 鉞は樹木の伐採にも使ったが、いまではチェーンソーに取って代わられた。金太郎さんが持っていた道具。

 といった場合は、鉞よりすこし小さく、片手で使えるものもある。また、上の写真のようにL字型になっておらず、下のように刃幅がせまいものをいうようである。ヨキともいう。

オーバースライダー

ガレージなどに使われるシャッターの一種で、入り口の両脇から天井まで施設されたレールの上を、パネル状のシャッターがスライド移動して開閉されるもの。

 シャッターを巻き取らないため、シャッターを巻き取って納める箱が不要で、天井高が有効に使える。開閉音も静かで、風でガタつき難く気密性も高いが、通常のシャッターより価格は高い。

オーバーフロー

洗面器や浴槽上端から水が溢れるのを防ぐため、最上端より少し下に設けた排水口のことである。

 オーバーフローは排水管に接続されているので、床などに漏水することがない。
 オーバーフローがないと、水が床面へと流れだしてしまうので、ドライ仕上げの床に露出型の浴槽を設置する時などは注意が必要である

帯筋(おびきん)フープ

鉄筋コンクリート造においては、にかかる曲げなどの引張にたいしては、主筋とよばれる鉄筋が負担する。その主筋がバラバラになったり、剪断により破壊しないように、取り巻いているのが帯筋である。

 剪断補強筋の一種であり、帯筋はフープともよぶ。10ミリ程度の細い鉄筋で、主筋を取り囲むように配置される。帯筋の太さや間隔は設計図書による。

 なお、に配置される剪断補強筋は肋筋(あばらきん)という。

オプション

最低限の仕様で定価を設定し、それ以外のものは定価に含まれないので、別途の支払いとするシステム、もしくは別払いとされた物や部分のこと。

 プレファブ住宅や安さを売り物にするハウス・メーカーは、定価を安く設定して、生活に必要なものまでオプションとすることが多い。そのため結局は、市井の工務店と同じ総額になりやすい。車など工業製品の販売方法からきたものだろう。
 昔ながらの請負によって、一品ずつ造る建築ではオプションという考え方は馴染まない。

オープンキッチン

居間や食堂など他の部屋と一体化し、調理の作業を居間や食堂側から見えるようにした厨房のこと。

 食堂と一体化した場合はダイニング・キッチンというが、厨房部分を見せることを意識した場合には、オープンキッチンと言うことが多い。
 レストランなどでもカウンター越しに、調理の様子を見せるレイアウトをオープンキッチンという。

 排気排煙に注意しないと、油煙や臭いが居室や客席のほうまで及んでしまう。また、コンロの発熱が、冷房に影響する。写真写りは良いが、ガラスの下り壁があったほうがいいだろう。

オープンタイム

速乾接着剤などを塗ったあと、所定の性能がでるまで、放置する時間のこと。

 オープンタイムが経過してから、両材を接着しないと所定の性能がでない。速乾接着剤で要求される待機時間であり、ボンドなどでは不要である。
 つける材料の両面に塗布し、表面が乾燥する程度のオープンタイム(5分~30分)を取ってから張り合わせると、仮止め不要の初期強度に優れた接着ができる。

表目(おもてめ)

差し金の表側に記された基準になる普通の目盛り。

 メートルの差し金には、センチ・ミリ単位が、尺の差し金には1尺(=1/33メートル)が刻まれている。また、裏側の長手には表目に√2を掛けた裏目が刻まれ、裏側の短手には表目を円周率で割った角目が刻まれている。 
 下小屋での墨付けには不可欠の道具だったが、プレカットになったので、差し金の重要性が下がってきた。

母屋(おもや)

1つの敷地のなかにある主な建物のことで、主屋ともかく。

 住宅の主な用途に使う建物で、離れや物置など別棟の従なる建物がある場合に言う。母屋が接道義務をみたせば、従なる建物は接道しなくても良い。

 1つの敷地には1つの建物しか建築できず、別棟を建築するためには敷地を分割する必要がある。しかし、母屋と離れのように、2つの建物が用途上不可分であるときには、複数の建物を同一敷地に建築できる。

親方(おやかた)

後進を育てる人。

 後から続く人に技術を教える人を親方と呼び、教わる人を弟子と言った。親方は教師と違い、自らも弟子と同じ仕事をした。

 大工の親方は棟梁とも呼び、現場を仕切ったり建築主と交渉したりした。

 しかし、親方は大工にだけ言うのではない。たとえば鳶(職)であっても左官屋であっても屋であっても、弟子をもって自分の技術を教えていれば、すべて親方であり弟子からは親方と呼ばれる。

 左官屋の弟子にとって、親方は左官屋の親方だけであり、大工の親方は棟梁であり、棟梁と呼んだ。

親子(おやこ)

1対になったものだが、大きさが著しく違うものをいう。

 たとえば、大きさの違う1対の開き戸は、親子扉という。また、大小の電球が1ヶ所に付いている場合は、親子電球という。
参考=雄雌

親柱(おやばしら)

手摺りを支える太い柱で、階段の始まりや折り返し部分にたつ柱状の部材のこと。

 段板のように、どんな階段にも必要というわけではなく、手摺りや手摺り子などを化粧として現すときに、その受けとなる。壁に手摺りを固定してしまえば、親柱や手摺り子は不要である。

折り上げ天井(おりあげてんじょう)

平面の一部を上方へ凹ませることを折上げと言う。

 折上げ天井とは、天井の一部を上方へ凹ませた様式で、照明を仕込んだり、シャンデリアを吊したりする。 かつては、格天井の中央を凹ませた折上げ格天井が書院造りでみられた。

オリエンテーション・方位(ほうい)

方位とは地上の方角のことだが、一般には北を意味することが多い。

 方位や方位を捜すことをオリエンテーションいい、建築では平面図などの設計図書に北方向を記入したり、北方向を調べることを言う。

 通常は、図面の上方が北になるようにするが、図面が紙面に納まらないときは図面を回転させて納める。下の図のような北の方向を示す記号をオリエンテーションということもある。

 一般に方位といった時には、磁北をいうことが多い。しかし、磁石の指す北と、真北つまり北極点の方位は若干ずれている。オリエンテーションと言っただけでは、磁北か真北か区別がわからない。

 北側斜線日影規制は真北をもとに計算する。

折置き(おりおき)折置き組(おりおきぐみ)

木造軸組工法において、農家など古い民家に使われた和小屋組のこと。
 のうえにをかけ、梁のうえにをかける小屋組で、柱のないところには梁をかけることができない。また、本梁の下に俯梁(うつばり)をかけるので、構造的に強固となるが、施工が厄介なので消滅しつつある。

 和小屋には京呂と折置きがあり、今日使われるのは京呂(組)がほとんどである。

折り返し階段(おりかえしかいだん)

登り始めた方向に、途中で向きを変えて登る階段のことで、行って来いともいう。

 方向を変える部分で踊り場をつくらずに、段板を何段か設けて回転させると、廻り階段ともいう。
 直線状の階段は転落事故が多く、可能であれば折り返し階段のほうが安全である。

参考=螺旋階段

折り下げ(おりさげ)

金属葺きの屋根流れ尻を、付けの金物と一緒に掴んで、下に折り曲げた部分、もしくは折り下げる細工のこと。

 金属板で屋根を葺く場合、先の水切れが悪くなりがちで、とくに緩い勾配のときには軒先から腐食する例が多い。そこで、先端を掴み放しにしないで、軒付け部分と一緒にして、もういちど折り下げると水切れが良くなる。
 また、折り下げると、軒先の線がきれいに一直線となる。

参考=雨落ち

折り尺(おりじゃく)

薄くて細長い木に目盛りを付した物差しで、持ち運ぶときには折り曲げて、使うときには伸ばすようにしたもの。

 尺目やメートル目が刻まれており、伸ばすと1メートルくらいになった。
 コンベックスの普及により、見ることは少なくなった。

織部床(おりべどこ)

壁を床の間にしたもので、奥行きのない床の間のこと。

 天井廻り縁(まわりぶち)のしたに幅20センチ程度の幕板をつけ、ここから軸物をつるすための折れ釘をしこんだ壁床。床前畳のうえに地板を置くこともある。
 古田織部が好んだとされる床の間である。

ール電化

熱源をすべて電気でまかなうとこ。

 電力会社が電気の販売促進のために作り出した言葉で、調理給湯空調(空気調和)などに都市ガスプロパンガスを使わずに、電気でおこなう住宅のことをいう。

 IH調理器が普及したので、調理も電気でまかなえるようになった。給湯は深夜電力をつかい、空調はエアコンを使う。

 熱源を電気だけにしまうと、停電になった時には、設備関係が全く機能しなくなってしまう。太陽光発電を組合わせることによって、いくらかは機能を確保できるかもしれない

折れ釘(おれくぎ)

① 床柱などに打つ花釘などのことで、折れ曲がっているので折れ釘と呼ばれる。

② 直角に曲がったヒートンのこと。

③ 曲がったのこと。
 打ち損じた釘を鍛冶屋で抜くと曲がって、折れ釘になる。

折れ戸(おれど)

1枚の板が2つに折れるようにして開く開き戸の一種。

 開き戸は引き戸と違って、開いた時に部屋の内外に飛び出してくる。その飛び出し代を半分にして、使い勝手を向上させたのが折れ戸である。

 浴室トイレなど狭い部屋に用いられることが多い。開閉方法が複雑になるので、故障しやすい嫌いがある。下の写真はハンガーレール式の折れ戸で、かるく開閉ができる。

オレフィン(化粧)合板(おれふぃんけしょうごうばん)

合板パーティクル ボードなどに、オレフィン系の樹脂シートを貼り付けたもの。

 耐候性、耐水(性)に優れた化粧(材)で、無地、木目柄をはじめ、抽象柄や石目柄まである。木目調は、木目まで再現されており、本物そっくりである。

 家具建具として使われる

温度補正(おんどほせい)

コンクリートの強度を保つため、コンクリートを打設するときの外気温 によって、外気温にあわせて生コンの調合をかえること。
 外気温が16度以上あれば、温度補正の必要はないが、8~16度で強度補正値は3N/mm2となり、3~8度で6N/mm2となる。
 生コンの出荷時に、生コン工場に指定する。

温熱環境(おんねつかんきょう)

住宅性能評価でつかう室温に関する役人の作った言葉。

 断熱材の入れる量によって、4~1等級まである。

  • 等級4:平成11 年に制定された基準(通称「11年基準」)に適合する程度のエネルギー削減が得られる対策を講じた住宅
  • 等級3:平成4年に制定された基準(通称「4年基準」)に適合する程度のエネルギー削減を得られる対策を講じた住宅
  • 等級2:昭和55 年に制定された基準(通称「55年基準」)に適合する程度のエネルギー削減を得られる対策を講じた住宅
  • 等級1:その他